おばあちゃんが入院した。 先週、今年90歳のおばあちゃんは腸閉塞で緊急手術を受け、 成功率5割強の手術を乗り切って今病院でがんばっている。 私が生まれた時にはおばあちゃんの家は実家の目の前にあって、 自然にそこにいたおばあちゃん。 季節が変わり、庭の様子が変わる度に草木の名前や由来を教えてくれた。 庭にざくろが咲く度に私や弟を呼んで食べさせてくれた。 洋裁の得意なおばあちゃんはスカートやワンピースをいつも作ってくれた。 四文字熟語や、ことわざ、天気や自然のこと、百人一首の遊び方から意味を教えてくれたのも おばあちゃんだった。 家には本が沢山あった。 中学、女学校を首席で卒業したおばあちゃんは、学校の先生になり、巷では評判の美人だったらしく、本当に頭が良かった。 その当時大恋愛の末結ばれた旦那様の事が本当に大好きだったのという話をしてくれたことを覚えてる。 旦那様と死別した後に、今のおじいちゃんがおばあちゃんのことが大好きで大好きで、必死で口説き落としたらしい・・・ そんなおじいちゃんは今でも「おばあちゃんが一番綺麗」といつも言う。そんなおじいちゃんをおばあちゃんは「おサル」と呼び、口うるさいおじいちゃんとプライドの高いおばあちゃんの喧嘩は日常茶飯事だった。 そういえば昔おばあちゃんが家出してきて、私の実家の2階にミシンまで持ち込んでしばらく住んでたことがある。 雨蛙を捕まえては、孫の背中に入れたり、肩に乗せたり時にいたずら心満載のおばあちゃん。 鞄が好きで何個も持ってるおばあちゃん。 最近は年に1回くらいしか会えなくて、この間会ったときは私のことを誰がわかるまで大分時間がかかった。 でもわかった時はほんとうにうれしそうな顔で笑ってくれた。 「おばあちゃんいつまでもきれいやな」というと 「そんなこと言われたら涙出るわ」とまた笑った。 昨日病院に会いに行ったときそんなに話ができないのに、 「おばあちゃん化粧がなくても綺麗、美人やな」っていうと 「ありがと」って笑ってくれた。 おじいちゃんは傍で泣いていた。 気高くて、上品で、手足の長いきれいなおばあちゃん。 時にワガママで周りを困らせることも多々あったけど、私はおばあちゃんを尊敬しています。 本当に大好きな自慢のおばあちゃんです。 できることなら、私に新しい家族ができても子供ができても、その時にそこにおじいちゃんとおばあちゃんがいてほしい。 子供にも草木の名前や私の知らない多くのことを教えてあげてほしい。 不可能なことだけど、そうあってほしいと思って止まない今日この頃です。
by chloeeee
| 2007-06-12 14:24
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